当院で行う肩甲骨はがしのやり方

いぶきカイロプラクティック院長 高橋良昌

肩こりや背中の張りでお悩みの方は、「肩甲骨はがし」という言葉を1度は聞いたことがあると思います。

肩甲骨はがしを実際に受けたことがある方もいれば、気になっていても受けたことがない方もいます。

肩甲骨はがしは、肩甲骨と肋骨の張り付きを解除して、肩甲骨がスムーズに動けるようにするものです。

実際に多くの整体院やマッサージ店では、猫背や巻き肩の改善を目的に、腕を後ろにまわして肩甲骨を後ろに寄せるような姿勢で、肩甲骨の内側をはがす施術を行っています。

しかし全員が全員、肩甲骨の内側だけはがせば終わりとは限りません。張り付きが重度の方ほど、肩甲骨のあらゆる部分で可動域が少なくなっています。

当院では5方向からの肩甲骨はがしを考慮して施術を行っています。この5方向について詳しい解説いたします。

肩甲骨が自由に動かなくなるのは、姿勢や動作の癖が関係しています。肩がすくんで力が入っていたり、背筋を伸ばして肩甲骨を内側に寄せたりと、肩甲骨に余計なゆがみを引き起こしているためです。

5方向の肩甲骨はがしでは、人それぞれの肩甲骨のゆがみの癖を解除していきます。

5方向とは具体的に

  • ①肩甲骨の内側縁(内側)
  • ②肩甲骨の外側縁(外側)
  • ③肩甲骨の下角(下側)
  • ④肩甲骨の上部
  • ⑤肩甲骨の烏口突起(前側)

肩甲骨をはがしたいと思っても、多くの方はどこが硬いかをあまり認識していません。

肩甲骨の内側に違和感があったとしても、実際に硬いのは②肩甲骨の外側縁で、内側は動き過ぎて痛みを感じる場合があります。

全部が硬い方もいれば、1か所だけだったり、3か所だったりと、人それぞれ実際にチェックしないと分かりません

そのため、自分で肩甲骨まわりの体操をしてもなかなか改善しにくい場合があります。

また、間違った体操がかえって肩甲骨に負担をかけてしまう場合もあるので、注意が必要です

内側の肩甲骨はがししか受けたことのない方は、1度5方向からの肩甲骨チェックと肩甲骨はがしを試していただけたらと思います。

①肩甲骨の内側(内側縁)の肩甲骨はがし

一般的に一番多くの治療院で行われている肩甲骨はがしです。内側に手を入れてはがしていきます。

肩甲骨の内側が硬い原因は、背筋を伸ばし過ぎている方が多く、いい姿勢をしようと意識的か無意識に無理した姿勢になっています。

背中の脊柱起立筋と共に、肩甲骨を内側に寄せるような「大小菱形筋」の緊張をゆるめる必要があります。

うつ伏せで後ろに手を回したり、横向きで上側の手を後ろに回して施術することが多いです。

当院でも、うつ伏せと横向きで施術を行います。

肩甲骨はがし

さらに、横向きでも「下側の肩甲骨はがし」は、より脱力した姿勢で深部をはがすことができます

下の写真のように右肩を下にして横向きになり、右手を後ろにまわし、肘をやや曲げた姿勢だと、肩甲骨の内側が浮き出やすくなります。

この姿勢から、右太ももの内側の張りをほぐしたり、後頭部をほぐすことで、さらに肩甲骨がはがれやすくなります。

当院では、基本的に横向きで下側の肩甲骨はがしを行っています。

この姿勢をとれない方には無理に行いません。

大丈夫な方の多くは、内側の肩甲骨に深く手が入っていくので、気持ちよさと可動域改善を感じていただけます

②肩甲骨の外側(外側縁)の肩甲骨はがし

脇の下が張り付いている感じの方に対して行う肩甲骨はがしです。

肩甲骨の外側が硬い原因は、脇を締めた姿勢が多かったり、腕を振って歩かなかったり、肩の後ろ側を固めたままあまり動かさないためです。

外側だから猫背や巻き肩ということではなく、肩甲骨を内側に寄せる姿勢に加えて、肩甲骨の外側も硬くなっています。肩甲骨の外側の「前鋸筋」「肩甲下筋」「上腕三頭筋」の緊張をゆるめる必要があります。

厳密には、上腕三頭筋だけが肩甲骨の外側縁に直接付着していますが、すべて脇の下と関係する筋肉です。

うつ伏せで脇と肘をやや開いた姿勢で、脇の下に手を入れて施術することが多いです。

当院では、うつ伏せと座った姿勢で施術を行います。

脇の下はくすぐったい人が多いですが、皮膚の弱い所ではなく、肩甲骨の外側の骨際をはがしていきます

ここが硬いと、手がしびれたり、手が冷えたりと神経と血液循環が悪くなるので、くすぐったくともある程度我慢して施術を受けることをおすすめします。

治療が目的ではないリラクゼーションなどでは、「脇はくすぐったいのでマッサージの必要はないです。」とお客様から言われることが多いですが、それだから肩甲骨の外側が柔らかくならないのです。

くすぐったい所は、本来治療が必要なところだと覚えておいてください。自分でも少しずつほぐしたり、動かすことをおすすめします。

③肩甲骨の下角(下側)の肩甲骨はがし

肩甲骨の下側が浮き出ない方に対して行う肩甲骨はがしです。ここが張り付いていると肩甲骨の可動域がかなり制限されます。

肩甲骨の下側が硬い原因は、緊張感が強くかなり背筋を伸ばしていたり、ブラジャーなど下着の締め付けがきつかったり、良かれと思って肩を後ろにグルグル回す体操をしていたり胸椎の自然な後湾がなくなり、ストレートスパイン(真っすぐな背骨)になってしまって、本来の肩甲骨のやや前傾が後傾になって、肩甲骨の下角が引っかかっているためです

一刻も早く背筋を伸ばすのを止めて、脱力姿勢を取り戻す必要があります。姿勢に対する認識を改善しなければいけません。脱力姿勢がとれるようになった上で、肩甲骨の下側の「広背筋」の緊張をゆるめる必要があります。

肩甲骨はがしの前に、自然な肋骨の丸みを取り戻すために「減腔」という肋骨矯正を行います。

クリエピローという姿勢矯正マクラに、うつ伏せや仰向けで寝てもらい、減腔にて背中の丸みをつくっていきます。

巻き肩の姿勢にすることで、肩甲骨の下角が持ち上がり、下側の肩甲骨をはがすことができます。

当院では、うつ伏せ・横向き・座った姿勢で施術を行います。

巻き肩だと姿勢が悪くなると勘違いしてはいけません。肩関節は内ねじりに巻いてはいけませんが、肩甲骨は内ねじりになってもいいのです

肩甲骨の下角が硬いと、交感神経が優位になり、不眠症や息が苦しいといった自律神経失調症を引き起こします。慢性的に肩や背中が張って緊張が抜けないでしょう。

子供はだらっとした脱力姿勢なので、やや巻き肩により肩甲骨の可動域が大きく柔らかいのです。

肩を後ろにグルグル回す体操は、肩甲骨を硬くするので気をつけてください。健康にいい・肩こりにいいと思ってやればやるほど体が硬くなり、肩に力み癖がつくだけで、体幹バランスは崩れます。

肩甲骨の下角をはがすためには、水泳のクロール、縄跳び、前田健太投手のマエケン体操、そして猫やチーターのように肩を前に回す動きがよく、実は肩甲骨には自然な動きなのです

肩が痛い人や肩を痛めた人は、たいがい肩を後ろに回した時です。マエケン体操は是非おすすめです。

④肩甲骨の上部の肩甲骨はがし

肩がすくんで上がってしまった方、首のつけねが詰まっている方に対して行う肩甲骨はがしです。一般的にはあまり行われていません。

「四十肩・五十肩」や肩の力が抜けない「いかり肩」の方は、手を挙げた時に本来後ろに下がるはずの肩甲骨が下がらず、腕を上げると痛い、手が上がらないといった肩甲骨と肩のどちらの可動域も制限されます。

肩甲骨の上部が硬い原因は、肩に絶えず力が入ってしまっていて、カルシウムイオンの+電荷が帯電してしまっているためです。その根底にはお腹の調子が悪く、丹田に力がちゃんと入らないため、全身を使って物を持ったり動いたりするところを、肩の力だけで動かす癖がついてしまっています

根本的には、食生活を見直しお腹をしっかりさせ肩の力に頼らなくても全身で体を使えるようになった上で、肩甲骨の上部の「棘上筋」の緊張をゆるめる必要があります。

腕を持ち上げながら、肩甲骨が後ろに下がるように誘導し、肩甲骨の上部をはがしていきます。

当院では、うつ伏せ・仰向け・座った姿勢で施術を行います。

5方向からの肩甲骨はがしで一番はがすのが難しく、四十肩・五十肩のように癒着が起こっています

肩甲骨の上部が硬いと、絶えず首や肩に痛みを感じ、肩を動かすのが辛くなります

肩甲骨はがしだけでなく、肩関節や首など総合的な施術が必要で、しかも改善には時間がかかります。

首のつけから肩甲骨の上部に手を入れて、腕を上げながら肩甲骨を引き下げるように矯正を行います。

カルシウムイオンの+電荷が肩甲骨や肩に帯電しないように、肩を脱力するトレーニングも必要になります。

当院では、棘上筋をゆるめながら肩甲骨を引き下げる矯正をしていきますが、最初に説明した通り、根本的にはお腹の問題があるので、食生活は必ず見直さなければならない事を忘れないでください

食事については詳しくアドバイスすることができるので、お腹をチェックして、お一人お一人に必要なことをお伝えします。また積極的に食生活を変えるための質問などしてほしいと思います。

⑤肩甲骨の烏口突起(前側)の肩甲骨はがし

全体的に肩甲骨の張り付きが強い方に対して行う肩甲骨はがしです。これも一般的にはあまり行われていません。

唯一、体の前側から肩甲骨にアプローチできるのが「烏口突起」です。肩関節のすぐ横で鎖骨の下にある触れると骨の出っ張りを感じる所です

ここの出っ張りを強く感じる場合、肩甲骨はそれだけ前側にあるので、後ろにはがれにくいことになります。

この原因をつくっているのが、烏口突起についている3つの筋肉「小胸筋」「上腕二頭筋」「烏口腕筋」です。

小胸筋は大胸筋の奥にある胸の筋肉で、最も烏口突起を前方に引っ張り肩甲骨を硬くする要因になります。上腕二頭筋と烏口腕筋は腕の前側の筋肉で、実は腕の緊張だけでなく、お腹の張りとも関係します。

胸・腕・お腹をほぐして3つの筋肉の緊張をゆるめた後に、烏口突起を直接後方に矯正したり、肘と肩を利用して肩甲骨を後ろに引く矯正を行います。

全体的に肩甲骨の張り付きが強い方は、胸の前側がパンパンに張っていることが多いです。

巻き肩であっても胸が柔らかい方は、3つの筋肉が脱力していて肩甲骨はがしをする必要がないのです。

背筋を伸ばしながら肩だけ丸まっていると、胸の前側が硬くなってしまいます。背筋を伸ばす姿勢を改め、もっとリラックスしてください。

まとめ

5方向からの肩甲骨はがしについてお伝えしてきました。

内側だけの肩甲骨はがしでは可動域が改善しなかった場合でも、5方向からアプローチすると改善する可能性もあります。

肩甲骨はがしだけで改善しないものもありますが、肩甲骨に対してもっと興味をもってほしいと思います。

全体を通じて、一般的には健康にいいと言われる「背筋を伸ばして胸を張る」「肩を後ろにグルグル回す」といったものが、実は肩甲骨を硬くする要因となっています。

脱力姿勢の「子供」や、猫背が悪いと言われる「猫」や「動物」の姿勢や動きを思い出してください。柔らかい体で柔らかい動きをしていますよね。どちらが本当に健康的なのか?先入観を捨てて是非ご自身で確かめてみてください。

肩甲骨はがしで、あなたのお悩み解消のお手伝いができたら幸いです^^(いぶき)

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