便秘の原因
便秘といっても、それほど心配ない便秘と、気をつけなければならない便秘があり、次のような原因が考えらます。
- ①便秘になる食べ物
- ②咀嚼不足・よく噛んでいない
- ③排便力が弱い
- ④運動不足
- ⑤便意のがまん
- ⑥下剤の乱用
- ⑦内科的な病気
- ⑧ストレス・過敏性腸症候群
- ⑨睡眠不足
- ⑩骨盤のゆがみ、お腹のゆがみ
- ⑪足の薬指のゆがみ
それでは、具体的に①~⑪の便秘の原因について詳しく解説していきます。
①便秘になる食べ物
ビザやチーズが好きな方は多いですが、便秘の原因になります。イタリア料理などチーズの固い油がS字結腸に溜まるためです。
ナッツやアーモンドなど種子類も、溶けない油を含んでいるためS字結腸に溜まってしまいます。甘い物を控える代わりに種子類を摂るようになった方は注意が必要です。
その他、冷酒・天ぷらなどの揚げ物の摂り過ぎも、便秘の原因になります。揚げ物は本来、肝臓に負担がかかりますが、肝臓で処理しきれない脂肪が、門脈を斜めに下降して、S字結腸に問題を引き起こします。
②咀嚼不足・よく噛んでいない
時間がなくて早食いの方は、よく噛むことから初めてください。
食べ物の消化・吸収で一番大事なのは、ちゃんと唾液を出すことです。
体にいい物・栄養がある物を食べても、胃と小腸でちゃんと消化・吸収されず、大腸送りになってしまいます。
ゆっくり食べていても唾液が出ていなければ、咀嚼不足になります。
嫌いなものは無理せず、何かしながらの食事でなく、ちゃんと味わって食べるようにしましょう。
③排便力が弱い
便は、腹圧が高まって(ふんばって)押し出されるため、横隔膜、お腹まわりの筋肉(腹筋や大腰筋)、骨盤にある筋肉(腸骨筋や骨盤底筋)などのゆるみ、筋力の低下なども便秘の原因となります。
④運動不足
デスクワークや車の運転で長時間座ってる人や、病気で長期にわたり安静を保たなければならない状態の人などは、運動不足から便秘をおこすことがあります。
運動不足になると、胃腸が活発にはたらくための蠕動運動(ぜんどううんどう)が活性化されないため、食欲と消化が弱まってしまいます。
また運動で重要なのは、全身を使うことで「お腹をゆらす・動かす」ことです。
折角、毎日歩いたり・ウォーキングをしても、腕をふっていないために全身が連動せず、お腹がほとんど動いていない方が多いです。
運動する前には、ちゃんとお腹も動くように、全身を脱力する準備体操も行って身体をほぐしておきましょう!
全身が脱力できない場合は身体の何処かにゆがみがあります。当院では、お身体のゆがみを調整することで、運動でお腹がちゃんと動けるようにサポートしています。
⑤便意のがまん
サラリーマンやOLの方など、朝の出勤前に排便するだけの時間的な余裕がない人も便秘になることがあります。
便意をもよおした時にそれを我慢すると便意が失われ、それが習慣となって常習性の便秘となります。
⑥下剤の乱用
下剤を使うと一時的に便秘に効果があるので、とりあえず薬に頼ってしまう方が多いですが、下剤を使ってお通じがあっても、それは便秘が改善したことにはなりません。
下剤には2つの種類があり、「①腸のはたらき(ぜん動運動)を活性化させるもの」、「②便に水分を与え柔らかくするもの」、があります。
本来、脳や脊髄からの排便反射によって、腸のぜん動運動や水分バランスを調整しているものを、無理やりコントロールしているので、自然な胃腸のはたらきがさまたげられ、下剤の長期乱用により便秘の悪循環になっていきます。
⑦内科的な病気
内科的な病気が原因となって合併症として起こる便秘で、内分泌疾患、代謝性疾患、神経疾患などでおこります。
主な内科的な病気としては
- パーキンソン病
- 糖尿病
- 甲状腺機能低下症
- 低カリウム血症
このような病気で、大腸のはたらき(ぜん動運動)の低下によって便秘がおこります。
⑧ストレス・過敏性腸症候群
ストレスなどで自律神経が乱れると、大腸のぜん動運動が過敏になりすぎて、大腸の壁がけいれんするような動きになってしまい、その結果、便秘をひきおこします。
便秘だけでなく、下痢になることもあり、食後にお腹が痛くなったり、ウサギのフンのようなコロコロかたい便(小さな塊便)が出ることがあります。
⑨睡眠不足
朝すっきり排便できるかどうかは、夜間の睡眠を十分にとっているかどうかにかかっています。
胃腸の運動には、食後の運動の他に、空腹時にも行われます(空腹時消化管運動)。
この空腹時の運動には重要な役割があり、ハウスキーピングの運動として、食物の残りカスを大腸に運んでいって、胃腸をきれいに掃除してくれます。
睡眠中に胃→小腸→大腸に向かってハウスキーピングの運動が行われて、大腸に便が溜まっていきます。
そして朝食後に、胃大腸反射が働いて、睡眠中に大腸に溜まった便が排泄されます。
つまり、朝ちゃんと排便できるためには、夜間にちゃんと睡眠を十分とって、ハウスキーピングの運動をしていなくてはいけないのです。
また、夜遅く食事を摂ると、胃腸は消化の運動に時間がかかり、空腹時のハウスキーピングの運動を妨害してしまいます。
便秘の方は、睡眠時間の確保と、夜あまり遅く食事を摂らない方がいいのです。
⑩骨盤のゆがみ、お腹のゆがみ
骨盤が左側にゆがんでいると、左の下腹部が膨張して硬くなり、便秘の原因になります。
便秘の方は、自分の骨盤が左に寄っていないか確認してみてください。
座っている時、立っている時、いつも左重心になっている場合、骨盤が左側にゆがんでいます。
骨盤の他に、お腹が全体的にゆがんでいると、大腸もねじれてしまうため、便秘の原因になります。
お腹のゆがみとは、後ろ側の腰も含めて、全体的に右にねじれています。
おへそが中心になく、左右に寄っていれば、お腹がゆがんでいます。
この場合、便秘だけでなく、腰痛もちの方も多いです。
骨盤のゆがみ、お腹のゆがみがあると、どんなに食事などで腸内環境を整えても、なかなか便通は良くなりません。逆をいうと、ゆがみを整えるだけで便秘が改善する人もいます。
当院では、「骨盤のゆがみ」と「お腹のゆがみ」のどちらも整えることが可能です。
⑪足の薬指のゆがみ
足の薬指が動かないのも、便秘の原因になります。
便秘の方は、自分の薬指が動くか確認してみてください。
薬指は靴の影響でゆがみやすく、合わない靴を履くと中指と小指に挟まれて縮こまってしまいます。
左側の足の薬指は、歩行や足踏みなどで地面を踏みつける際、大腸の下行結腸やS字結腸を刺激します。
この刺激が伝わることで、大腸の蠕動運動を促進します。
便秘だけでなく、脊柱管狭窄症の方も薬指が縮こまっています。
薬指が縮んで曲がって固まっていれば、少しずつ真っ直ぐになるように伸ばしていきましょう。
そして最も動かしにくい第1関節(DIP関節)、比較的動かしやすい第2関節(PIP関節)・第3関節(MP関節)がスムーズに動くようになると大腸の蠕動運動が活性化されます。
当院では慢性的な便秘・脊柱管狭窄症の方には、靴下を脱いでもらい、特に薬指の関節を1つ1つ丁寧に油を差すように調整していきます。
足の薬指は特に大切だという事を覚えておいてください。
当院へのアクセス
いぶきカイロプラクティック
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